目 [mé] Unreliable Reality –The Where of This World

目 [mé] 「たよりない現実、この世界のありか」
資生堂ギャラリーへの入口の非常階段の扉が”点検口”と半分閉まっていて、まだ準備中なのかと一瞬戸惑いながら中に入ると工事現場のような足場がそのままに仕立てられて進んでいいのか戸惑う。単管パイプや養生テープで覆われた暗い階段を降りて"非常口"から出るとホテルのエレベーターホールになっていて驚く。このまるで舞台裏から入る仕掛けが今回のチーム目【め】のネタの前振りとして効いていた。

奥の部屋に行くまでに角にあるホテルにあるプリペイドのカード販売機のスペースとか、帰り際のエレベータの開閉ボタンもホテルのデザインになっている細かい作り込みがおもしろかった。レアンドロ・エルリッヒのようなネタの部分よりも、ギャラリーαMでのサイディングを張り巡らせた半田真規の展示やアラタニウラノでの西野達のような電柱壁に突き立てるという舞台設定そのものに惹かれるのはなんでだろう。