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世界のブックデザイン2024–25

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今年は ドイツ 、 オランダ 、カナダ、 中国 、ポーランド、ポルトガルから選ばれた本が展示されていた。今年もこの企画でしか実物を手にすることもないだろう展示の中央に大きく展開していた中国の本を中心に手に取って見て回る。 北大馆藏西文珍本中的老北京图像  北京大学図書館所蔵の清朝末期から中華民国初期にかけての北京という場所についてのいろいろな写真などをまとめた百科事典のような図録で、大きな塊のような 本 だが手に持つと軽い。ちょうど 北京の歴史 を読んでいたから本の小口に描かれた北京の絵柄をも眺めながら興味深くページをめくったり。 #世界のブックデザイン 2024-25 3月22日(日)まで。 「北京大学所蔵西洋貴重書に見る古い北京の図像」。貴重書に掲載された19世紀から20世紀初期の北京の図像を一堂に集めたぶ厚すぎる本。三方の小口には連続した図柄が印刷され、古い北京が立体的に現れます。中国の受賞図書。… pic.twitter.com/ZWkiDIXFDF — 印刷博物館 PrintingMuseum (@PrintingMuseumT) February 23, 2026 中国植物的味道 は、茶筒を開けた時に見える茶葉を模したエンボス加工の本の背表紙を触って思わずお茶の匂いがしそうな感じはデザイナーの意図通りなんだろうな、と。 #世界のブックデザイン 2024-25 3月22日(日)まで。 「中国の植物の味」。お茶の味わいをテーマにした本。固形茶をイメージした表紙は茶葉の形のエンボス加工がされています。木の箱を開け、たとうにくるまれた茶葉を手にするように本に出会います。中国の受賞図書。 『中国植物的味道』 著:悦木… pic.twitter.com/SxOV37iJA8 — 印刷博物館 PrintingMuseum (@PrintingMuseumT) February 26, 2026 そういえば先月のTABF2025で見かけた The [Other] / [Same Different] Vegetable や、オランダの棚にあった Chin. Ind. Rest. Stickeralbum Nr. 39 with Rice といった食べ物の本に自然と目が向く。

世界のブックデザイン2023-24

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今年は ドイツ 、 スイス 、カナダ、 中国 、 フィンランド 、デンマークから選ばれた本が展示されていた。数日経ってみて今年はこの企画でしか実物を手にすることもほぼない会場の中央に大きく展開していた中国の本ばかりに目がいって他の国の本が印象に残ってなかった。   古巴唐人 キューバに移住した中国人のファミリーヒストリーをたどるような写真アルバムを模したデザイン。 姑蘇橋 蘇州の古代の橋に関する写真集。本自体が天や小口も橋の一部のような見た目と手触り。 千古霓裳:汉服穿着文化  中国の漢服を周・晋・隋唐・宋・明の時代ごとに礼服と平服に分けて折り畳めれたページを服一枚ずつめくることで説明がわかるような凝った作り。

世界のブックデザイン2022-23

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今年は ドイツ 、 オランダ 、 スイス 、カナダ、 中国 、韓国から選ばれた本を、今回から手袋は用意されていたけど着用必須ではなくなって、本を直に触れられるように戻っていて本に使われている紙の感触を確かめることができた。 この数年は中国のブックデザインの熱量を強く感じるのだが、それは自分がこの企画でしか中国のブックデザインを見ることがないから物珍しさから余計にそう感じるのだろうか。「古地图上的长城」は万里の長城に関する古地図をまとめた図鑑のような一冊だが手に持つと思いの外軽くてちょっと驚く。「豆腐」はそのまんま豆腐っぽい造本でこれも軽くできてる。そういう用紙がウケるのかな。「北桥船拳」は畳を本のカバーにしていて印象的な江蘇省蘇州市にある船拳(Boat Fist)をまとめた一冊で、これについて全く知らなかったのでどんな動きをするのかYouTubeで検索をしたり、「铸印——何效义的田野实践」の表紙の焼印はアクセントになっている。 Radical Passion The World's Longest Produced Electric Train and a Vibrant Train Culture はコミックマーケットで鉄道のジャンルにありそうな一冊。 The Polyhedrists: Art and Geometry in the Long Sixteenth Century はたぶん日本語訳が出ても装丁が変わってしまうけど、表紙が好み。 Mikro|Makro Naturwissenschaftliche Zeichnungen von Armin Coray 昆虫の細密画。 De zure stad. Een biografie van tafelzuur in Amsterdamはピクルスをテーマにオランダの貿易の歴史でもあるのね。

世界のブックデザイン 2021-22

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毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今回もCOVID-19の対策で手袋(ニトリル手袋やポリエチレン手袋など手袋の種類が増えていた)をして閲覧。今年は ドイツ 、 オランダ 、 オーストリア 、フランス、カナダ、 中国 から選ばれた本を手に取ってみることができた。 Chrám umění: Rudolfinum 会場入口に陣取っている世界で最も美しい本コンクールの選書の中でひときわ目立つ赤く分厚い本が、チェコの音楽公会堂であるルドルフィヌムをまとめた本のカタチで味わうのにとても合う一冊で、一世紀に渡る建物の遍歴となると日本だとどこになるのかパッと思いつくのは帝国劇場だけどもしかしたら歌舞伎座のほうが似つかわしいかな。 世界で最も美しい本コンクールを模範にして、この二三年は熱量を感じる中国で選ばれた本を手に取ると、去年と同じ感想になるけど本文用紙や綴じ方に”中国らしさ”というか傾向があるだろうか。 国民公路G318という上海からチベットまでの道程をまとめた本が、国道16号線のような本で興味深い。 “公路文化在中国”国民公路318主题展在上海汽车博物馆开展という 展示も あったのね。夏天的故事という木版画を使った本は、まるで井上陽水の少年時代を絵に書いたような物語で中国でも陽水の歌詞のような気分になるのかとデザインもよく気に入った。フレット・スメイヤーズのカウンターパンチの中国語翻訳版は日本語翻訳版と並べて翻訳版でのブックデザインの違いを楽しめるかな。 -40°C というモンゴルの馬の写真集で中国語とモンゴル語を縦書き横書きで組んでいて、森薫の乙女語りに出てくる景色の延長のようで見ごたえある。 日本でも土間は建物に入る時に一瞬暗く感じるみたいに、アフリカの建物でもそうなのかと建築写真家の イワン・バーンのMomentum of Light は黒色で印刷された紙と黄色の紙でその暗さと光の強さを本でうまく表現していておもしろかった。

世界のブックデザイン 2020-21

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毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今年も昨年同様にCOVID-19の影響でゴムの手袋をして閲覧。昨年は手に取れる本が12冊だけと限定されていたけど、今年はドイツ、オランダ、スイス、中国から選ばれた本を手に取ってみることができた。 中国の Beauty of Books(最美的书 - 历年获奖作品) で選ばれた本の中で画屏(The Painted Screen Past and Future)という蘇州博物館で 企画展示 した中国の屏風の歴史をまとめた本が印象に残って、平綴じを束ねただけのような構成は屏風というお題に合わせたのかなと、そういえば使用される用紙の種類や綴じ方になんだか”中国らしさ”というか傾向があるのかなとぼんやり感じたりも。 Formafantasmaの Cambio のカタログ、展示も見たくなる。 Dall’albero alla sedia: la mostra «Cambio» di Formafantasma

世界のブックデザイン 2019-20

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。今年はCOVID-19の影響で、ゴムの手袋をして実際に手に取れる本が12冊と限られていた。その他の展示本は、見開いた状態で装丁の見どころや特徴がわかるように鏡で映して見せる工夫がしてあった。 American Origamiって黄色い表紙のタイトルからアメリカのレストランのペーパーナプキンを収集したタイポロジーのような作品だろうかと、この本について事前情報を持たず解説文も読まずに手にとって、折りたたまれたページを一枚一枚と見開きながらめくり続けると、どこかアメリカ郊外の風景の写真から手紙や折り紙が現れて、段々と銃乱射事件についてまとめた本だとわかってくる構成になっている。ドキュメンタリー映像でインパクトのあるシーンを見るような感じでもなく、淡々としていて読後感のある写真集になっている。 【世界で最も美しい本 銅賞】オランダ American Origami (アメリカの折り紙) アメリカの学校で起きた、銃乱射事件のその後を収めた本。 6年間で700枚も撮りためた写真をレイアウトするにあたり、端部を金属針で留め、半分に折りたたむ、ユニークな装丁が施されています。 https://t.co/PxwFnziuAq pic.twitter.com/CPlbgGnnKu — 印刷博物館 PrintingMuseum (@PrintingMuseumT) December 19, 2020 デザイナーでオランダのハンス・グレメンと写真家でアメリカのアンドレス・ゴンザレスが、 メールのやり取りから本の綴じ方を決めていく様子 を読むとこれが功を奏している。 Stiftung Buchkunst の世界で最も美しい本の過去受賞作一覧をまとめた 中国でのBeauty of booksで選ばれた本 が、たとえばブックデザイナーやジャンルなどの項目ごとの索引のように使える辞書のような本だった。これまでの世界のブックデザイン展で何が売れ線なのかのまとめになっていて振り返りやすくて、中国のブックデザインの勢いは前回今回の展示本からも伝わる。 前回のTABFで見かけて気になったハンナダラビの本が昨年はドイツから今年は スイス から再度選ばれていた。ソビエト連邦時代のロシア人Vladislav Mikoshaが撮影した半世紀前の中国の写真をまとめた...

世界のブックデザイン 2018-19

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。気になった the migrant という本をググってみて、なるほどメディアミックス作品だったのか。 ここ数年見に行っていて中国で選出された[ 最美的书 - 首页 ]のデザインについて、紙の選び方とか綴じとか造本の製作現場は、 なんだかものすごく凝っているのか 、呂敬人の随分前の インタビュー記事 や最近の アイデア誌の記事 を読んだりしても、そういえば普段の中国の書店に並んでいる様子がピンとこないからつかめない感じ。

世界のブックデザイン 2017-18

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毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。2018年はTokyo Art Book Fairが開催されず、そこに出店する海外の出版社の本を手に取る機会がなかったので、とりわけスイスとドイツの入選図書から気になる本を覚え書き。 スイス編 Die Schönsten Schweizer Bücher des Jahres 2017 Langfristperspektiven archäologischer Stätten。遺跡の長期的な展望というタイトルの考古学的遺跡の発見と保存の歴史に関するエッセイというか論文集みたい。本のサイズが245x340mmとB4判に近い大きさで二段組のレイアウトは見た目が硬すぎずに眺めやすい。グッときた。 Heimat. Handwerk und die Utopie des Alltäglichen。ドイツ圏の故郷を想像する建築物などの変遷をめぐる感じの本なのかな。パラパラとめくっただけでドイツ語がわからないので外しているかも。どちらの本のデザインを手がけたのはHubertus Designというところみたい。  ドイツ編  Die »Schönsten Deutschen Bücher« 2018   The Sheep and the Goats。半年ほど前に代官山蔦屋で見入った羊やヤギの写真集。2018年のショートショートフィルムフェスティバルでMagic Alpsというイタリアでの移民を巡る短編に出てきたヤギが印象的に記憶に残っていたのと、ちょうどグローバルヒストリーのジャンルが話題になっていてスヴェン・ベッカードの綿の帝国を読んでいたので反応した一冊。 Atlas of Palestinian Communities in Israel 。イスラエルとパレスチナの問題に関しては、今回世界のブックデザイン過去受賞本の展示もしてあって、その中に ATLAS OF THE CONFLICT. ISRAEL – PALESTINE があったので見比べることができる。焦点を当てている内容が違うので比較しづらいけど、Atlas of Palestinian Communities in Israelは16.5 × 27cmでATLAS OF THE CONFLICT. ISRAEL – PALESTINEは19.5 x...

世界のブックデザイン 2016-17 feat.21世紀チェコのブックデザイン

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毎年秋はTABFで冬に印刷博物館にて世界のブックデザイン。昨年の日本、ドイツ、オランダ、スイス、カナダ、中国、チェコの「世界で最も美しい本コンクール」入選図書から手にとって気になった本を覚え書き。 TAKING STOCK OF POWER AN OTHER VIEW OF THE BERLIN WALL EXHIBITION AND BOOK BY ANNETT GRÖSCHNER AND ARWED MESSMER http://inventarisierung-der-macht.de/   Taking Stock of Power — Arwed Messmer ベルリンの壁を東ドイツ側から見るとどうだったのかを垣間見れる、国境警備隊や見張り台などの写真のタイポロジーの具合がさすがドイツらしい分厚い2冊。 Imagining Uplands: John Olmsted’s Masterpiece of Residential Design Relations on Ungava Bay: An Illustrated History of Inuit, Naskapi, and Eurocanadian Interaction, 1800-1970 Out of Syria, inside Facebook 造本に凝らないかんじでサクッとまとめているところが印象に残る。 チベット地区民間所蔵チベット文字貴重文献叢書 造本に凝りまくって小口側の文様や入れ物までアートピースな感じ。 ウィリアム・ホガース “描かれた道徳”の分析 日本からは見逃しがちな図録。図版解説に蝋引き紙を重ねてブラウザでマウスオーバーするようにみれるのいいね。