世界のブックデザイン 2017-18

毎年恒例の印刷博物館で世界のブックデザイン。2018年はTokyo Art Book Fairが開催されず、そこに出店する海外の出版社の本を手に取る機会がなかったので、とりわけスイスとドイツの入選図書から気になる本を覚え書き。

スイス編 Die Schönsten Schweizer Bücher des Jahres 2017

Langfristperspektiven archäologischer Stätten。遺跡の長期的な展望というタイトルの考古学的遺跡の発見と保存の歴史に関するエッセイというか論文集みたい。本のサイズが245x340mmとB4判に近い大きさで二段組のレイアウトは見た目が硬すぎずに眺めやすい。グッときた。




Heimat. Handwerk und die Utopie des Alltäglichen。ドイツ圏の故郷を想像する建築物などの変遷をめぐる感じの本なのかな。パラパラとめくっただけでドイツ語がわからないので外しているかも。どちらの本のデザインを手がけたのはHubertus Designというところみたい。 




The Sheep and the Goats。半年ほど前に代官山蔦屋で見入った羊やヤギの写真集。2018年のショートショートフィルムフェスティバルでMagic Alpsというイタリアでの移民を巡る短編に出てきたヤギが印象的に記憶に残っていたのと、ちょうどグローバルヒストリーのジャンルが話題になっていてスヴェン・ベッカードの綿の帝国を読んでいたので反応した一冊。


Atlas of Palestinian Communities in Israel。イスラエルとパレスチナの問題に関しては、今回世界のブックデザイン過去受賞本の展示もしてあって、その中にATLAS OF THE CONFLICT. ISRAEL – PALESTINEがあったので見比べることができる。焦点を当てている内容が違うので比較しづらいけど、Atlas of Palestinian Communities in Israelは16.5 × 27cmでATLAS OF THE CONFLICT. ISRAEL – PALESTINEは19.5 x 11.5cmという本の大きさによってインフォグラフィックの印象がずいぶん違うんだなと。