反魂香 - post festum
ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校上級コース成果展で、井戸博章・梅田裕の「久遠無量不可思議無央数劫」がアトリエ中央にあって目立っていた。額縁には西巣鴨にある西方寺の断層の土を飾ってロバート・スミッソンへの言及をしていて、どうやら見に行った人びとのTweetをみると西方寺の展示が良さげなので行ってみた。
反魂香というタイトルで、会場となった西方寺は関東大震災で被災してそれを機に浅草から西巣鴨に移ったお寺で、そこには落語の反魂香の題材にもなった高尾のお墓があり、それらをモチーフにしながら寺全体でインスタレーションを展開していた。
墓地奥の井戸博章の阿弥陀如来像はどうやら隣の窪地を掘り返してボートを埋めていた金藤みなみと梅田裕の映像作品から出てきた粘土層の土を土塊の仏像に仕立てたものらしい。強烈な線香の残り薫りと余韻を持ち帰る展示だった。
浅田彰さんの言われてた、ネクロマンシーとジオマンシー。
— 鈴木薫 (@xunkrs) March 26, 2017
自分の中では、死者、地下、埋葬、魂、フェイク…うまく説明できないなあ、思ってたところだったのが、これですっきりしました。#反魂香#西方寺
ネクロマンシー→死者や霊を介して行われる魔術
— 鈴木薫 (@xunkrs) March 26, 2017
ジオマンシー→土や石を握り、それを地面に投じてできたパターンを解釈する占い。土占い#反魂香