目 [mé]非常にはっきりとわからない














はじめて千葉市美術館に行く。入口から工事中のような装い。一階ロビーの受付では黄色いオーディエンスのシールを渡されて「7階と8階どちらからみてもいいですよ」との案内からとりあえず7階にエレベーターで降りる。一階同様に準備中のような状態の展示室を歩き回ると、途中にスパイラルガーデンで見た荒神作品のコンタクトレンズを矢印で自己模倣したような箇所でオヤ何だろうと思いつつ、なにかを探す目線の作品かなと、では8階はと行ってみるとアレこれ?と養生シートの足跡までまったく同じに再現されていて、なるほど目 [mé]らしい作品だな、と。

まったく同じなのかエレベーターで7階と8階に行ったり来たりして展示室の隅まで確認していると、作業員らしき人たちや美術館スタッフらしき人が現れて展示を少しずつ動かして始めている。しばらく彼らを観察していると作業を終えていなくなる。何度も7階と8階に行き来していると仮設足場の上にまったく動かず寝そべっている人の足を見上げたり、黄色いオーディエンスのシールではじめは気が付かなかった7階と8階でそれぞれまったく同じような動きでメモをする女性が双子かな?と、そういう回遊型の演劇っぽい感じを含めて、千葉市美術館という建物をうまく使ったのだな、と。




「目 非常にはっきりとわからない」について「スケーパー × 目 [mé]が対談」

思い込みを揺さぶる現代アートチーム「目 [mé] 」(前編)
不確かさを可視化する現代アートチーム「目 [mé] 」(後編)

遠山正道×鈴木芳雄「今日もアートの話をしよう」 現代アートチーム「目[mé]」の 美術館における初の大規模個展を見る


目「非常にはっきりとわからない」展を一生懸命努力してよくわかろうとすることの悲しみ


写真に残せない「非常にはっきりとわからない展」を絵で表現してみる。

[2020/04]
「謎解き」と分断:黒瀬陽平 レビュー「目 非常にはっきりとわからない」